| 総 評
応募作品が全部で37点と予想したほどではなかったにせよ、全体的にかなり力のこもった作品が集まり、応募者の熱意が感じられたコンペであった。
応募案の内容が新築住宅あり住宅改造あり、また、戸建住宅あり集合住宅ありであったために、画一的な審査基準を設けることが難しく、結果としては審査員個々人のバリアフリー住宅に対する知識・経験と作品に対する審査員個々人の感性と判断に頼らざるを得なかった。
そのような経緯から、第1次審査に予想以上に手間取り、図面から応募者の意図を汲み取り、さらに建築主の身体状況や生活内容を理解するまでに3時間半もの時間を費やした。
各作品の評価は個々に記されているので、ここでは全体的な審査評をのべる。
一番気になったことは、建築主のバリアフリーに対する意向は十分に理解されておられるものの、設計者が障害や残存機能に対しての理解が必ずしも十分でないのではないかと感じた。それは設計主旨からある程度窺われることなのだが、障害と設計方針とのかかわりに関する記述が希薄であったことである。さらにいうと、人間は誰しも自分らしい生き方や生活の目標を住まいに持っているはずなのに、そのことが設計主旨や図面内に記されている応募案が少なかったのが残念であった。
しかし、賞を受賞された数々の作品は、このことが必ずしも十分とは言えないまでも図面全体から読み取れるわけである。
とにかくも、今回は第1回である。応募された皆さん方のご協力のおかげで一定の成果を得たといえる。私どもは今後の継続に向けてさらに努力をして盛り上げていきたいと考えているので、今後ともさらに多くの作品が集まることを期待したい。そのことがわが国の住宅バリアフリーの技術を推進し、社会の喚起を促す絶好の機会であることを確信している。
審査委員長 野村 歡
| 審査委員 |
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| 審査委員長 |
野村 歡 |
(国際医療福祉大学大学院教授) |
| 審査委員 |
飯田 旭 |
(一級建築士飯田建築設計事務所、当協議会相談委員会委員長) |
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石川彌榮子 |
(城西国際大学客員教授、当協議会調査研究委員会委員長) |
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大塚 祐子 |
(東京都心身障害者福祉センター作業療法士) |
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矢島 達郎 |
(東京都都市整備局住宅政策推進部長) |
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